Sunday, July 3, 2011

HootSuite Universityに見る、ソーシャルメディアの顧客と従業員の間に生まれる関係性

HootSuite Universityというプログラムをご存知でしょうか?

HootSuite Universityとは、Twitterなどのソーシャルメディアを一元管理が可能なソーシャルメディアダッシュボードのアプリケーションを開発するHootSuite Media.inc社が運営する、ソーシャルメディアの大学のようなもので、入学をするとソーシャルメディアのツールや戦略に関するノウハウ、そしてもちろんHootSuiteに関する知識を得ることができるようです。入学には毎月$21が必要で、卒業をするとサーティファケーションを得ることが出来ます。
詳しくは公式サイトで確認して下さい。


ソーシャル時代にうまれた新しい顧客の囲い込み
さて、このプログラムの形態は、今後多くの企業が取り入れるべき手法だと考えており、とても興味を持っています。

この形態は、ソーシャル時代に生まれた新しい顧客の囲い込みだと考えています。たしかに従来、企業が定期的なセミナーやなんらかのプログラムを通じて、自社商品・サービスや企業そのものに精通している顧客を囲い込む施策はもちろんありました。

しかしこのプログラムでは、ソーシャルメディアという企業と顧客との対等な関係性を継続的に構築することが可能なインフラの上にコミュニケーションの仕組みを築くことで、長期的に見たその企業そのものを好きになってくれる人を囲い込み、育てることが可能になっていると考えています。

ソーシャルメディアが築く長期的な関係性
長期的な関係性を築くということは、2つの側面があります。一つは従業員のように、企業雇用という関係性を持つ従来の形です。もうひとつは、企業の商品やサービスと結びつく顧客という関係性です。(投資家という関係性はひとまずおいておきます。)

この関係性の境目が、ソーシャルメディアによって変革するのではないかと考えています。
従来、従業員になるためには採用というフローを通じてその会社に所属するわけですが、ソーシャルメディアの中に存在するその企業やサービスのコミュニティを通じて、その企業と雇用関係もしくは、それに近しい関係が生まれると考えています。

つまり、優良な顧客の囲い込みだけでなく、優秀な人材の確保をされるのではないか、と考えます。


例えば、無印良品を好きな人が、無印良品の商品を販売するための仕組みが無印良品によってつくられるイメージです。その方法が、ウェブを介して無印良品のプロフェッショナルを育てるのか、商品を紹介したらコミッションが発生するアフィリエイトなのかは、販売する商品やサービスによって様々だと思います。

ソーシャルメディアの出現は、生活者と企業の対等な立場での会話を可能にしました。
その関係性の先に生まれるものは、従来マーケティングの世界に存在した生活者の購買分類から一歩先に進んだ、顧客と従業員との間の関係性です。この点、今後どのように企業がソーシャルメディアを活用していくかがとても楽しみです。

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