Tuesday, December 11, 2012

スターバックスで感じる気品

本を持って散歩をすることが趣味の一つで、新しい街では珈琲屋を見つけては読書をする、という生活をしばしば行う。


いま、東京のわりと大きな街のスターバックスにいるのだが、ここが非常に読書をするのに適した空間である。何が適しているのかというと、照明が心地よく、深く腰掛けられる椅子で、店員さんの対応が良いというのが理由である。


もう少し見てみよう。


まずは椅子だ。全部で40席ほどの店内に置かれた椅子は、他人との距離感に配慮がされたつくりになっていて、余裕がある。私にとって、これが一番大切なこと。ソファーの椅子もそれなりにあり、それらの椅子の背はいくぶん低いように感じる。


また、面白いのが、東西南北様々な方向を向いて置かれていることだ。様々な方向を向いた低い背に座る客は、まるでだだっ広い畳の部屋に足を投げ出して座っているようで、自分が座っている椅子だけでなく、空間としてリラックスできるものであることを感じさせてくれる。


次に店員さんの対応だ。ここは2階なのだが、時たま接客をしてくれる店員さんがいる。まず気がつくのが、バリスタ(レジ内に居る店員さん)と接客をしてくれる彼のユニフォームが違うこと。コーヒーを淹れるスペシャリストではなく、「接客の」スペシャリストという冠が勝手に頭の中に生まれ、高尚な印象を自然と持つ。


身だしなみに清潔感を感じさせるのはユニフォームのせいだけではない。まず、姿勢がとてもよい。歩く速度も遅すぎず、速すぎずテキパキ感を感じさせる。小道具の使いかたも上手だ。たった一つのコーヒーを客先に運ぶのに、トレンチ(お盆)に載せて客先に運ぶ。持ち方はもちろん、リッツ・カールトンにありそうな(行ったこと無いけど。)指先をピンとてっぺんにとんがらせて持つ、あの、持ち方だ。


こういう店のつくりや、店員さんの行動から、スターバックスの行動規範や理念のようなものを感じることが出来る。それが自分の価値をあげているような錯覚に陥らせることもしばしばある。だからこそ、ドトールよりもスターバックスにお金を払っても良いと感じる。


なんて、なんかかしこまった言い方と褒めすぎな感じがあるのは、今読んでいる本が高尚な本なので、こういう文章の書き方をしてみたかったから。


ということで、読書に戻ることにする。




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